top of page
イビキをかいて寝ている男性

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中の激しいいびきの間に長く息が止まった状態があることを自覚していたり、家族や友人に指摘されている場合があります。
このような場合の多くは熟眠感がなく、昼間の眠気が強くなり、会議中眠ってしまうなど仕事上のミスを繰り返したり、運転中に眠ってしまうことで交通事故を起こすこともあります。
その主な原因は、睡眠中に窒息(無呼吸)が生じ、その度に睡眠が分断され有効な睡眠時間が得れず睡眠不足になるためです。
このように睡眠中に呼吸障害を生じる疾患が、「睡眠時無呼吸症候群」です。

睡眠時無呼吸症候群の症状

寝ている時に「イビキ」をかく

イビキは睡眠時無呼吸症候群の重要なサインです。日本人の特徴として、太っている方だけではなくやせている方にもこの症状は多くみられます。

日中いつもねむい

眠ると何度も呼吸が止まってしまうため、眠りが浅くなり、眠りの質が悪くなります。そのため、長い時間眠っても日中眠くなり集中力が持続せず、すっきりとしません。

車を運転すると眠くなる

睡眠時無呼吸症候群患者は、一般の方よりも7倍の交通事故を起こすと言われており、非常に危険です。その原因は居眠り運転がほとんどです。

セルフチェック

こんな症状はありませんか?

□就寝前に、アルコールを飲みますか?

□毎晩、激しいイビキをかくといわれますか?

□睡眠中、呼吸がしばしば止まっていると言われますか?

□睡眠中、寝返りや体動が激しいと言われますか?

□睡眠中、何度も排尿のために起きますか?

□眠りが浅いですか?

□起床時、寝床が湿っていませんか?

□朝、起きたとき疲れた感じがありませんか?

□朝、頭痛や頭痛感がありませんか?

□日中、眠たくありませんか?

□日中、よく居眠りをしませんか?

□体重が多くありませんか?

□血圧が高くありませんか?

□仕事中、集中力がなくなることがありませんか?

□男性の方で、首回りが42cm以上ありませんか?

睡眠時無呼吸症候群の検査方法

当院では家庭で検査可能な、スクリーニング用測定装置「携帯型終夜睡眠ポリグラフ」を導入いたしております。
この検査では睡眠中のいびき・無呼吸の有無や血中の酸素濃度などを同時に測定します。
センサをテープで貼り付けて頂くだけですので、ご自宅で簡単に検査を行うことができます。
※検査結果によっては精密検査が必要となります。

携帯型終夜睡眠ポリグラフ

睡眠時無呼吸症候群の治療方法

● 減量

肥満気味の方など一部の患者さんには減量が有効な治療です。減量することにより、無呼吸の症状が減少したりなくなる方もいます。

● アルコールの制限

アルコールは気道の筋力を低下させイビキや睡眠時無呼吸を悪化させます。就寝前の飲酒はやめましょう。

● 睡眠中の体位の工夫

仰向けで寝ると舌根沈下を招き、無呼吸を悪化させます。横向きで寝るようにすると症状が良くなる可能性がありますので、なるべく横向きで寝るよう工夫しましょう。

● CPAP療法

もっともポピュラーな治療方法で、治療の第一選択となります。 CPAP療法は、鼻マスクを装着し、鼻から狭くなっているのどに一定の空気圧を送り込むことで気道の閉塞を解除する方法です。睡眠中のみに使用します。一晩で劇的に改善する方もいます。

● 耳鼻咽喉科手術

腫大した扁桃腺や軟口蓋が原因である場合、手術によって睡眠時無呼吸症候群が改善することがあります。手術は明らかな耳鼻咽喉科的異常がある患者さんに対して行います。しかし長期的な効果は半数程度の患者さんにしか認められないとされています。

● 歯科的療法

下顎を上顎より少し前方に固定するようなマウスピースを作り、気道が狭くなるのを防ぎます。 軽度の無呼吸には効果的といわれています。

bottom of page